長かった夏がようやく終わり、一気に気温も下がってきましたね。今年は新型コロナウイルスのみならず、インフルエンザも秋に異例の流行をみせています。これらのウイルスは、いずれもウイルスを含む飛沫が口・鼻・眼などの粘膜に触れること、または、ウイルスがついた手指で口、鼻や眼の粘膜に触れることで起こります。
そのため感染対策の基本は
- 〇 飛沫を吸い込まないよう人との距離を確保する
- 〇 会話時にマスクを着用する
- 〇 手指のウイルスを洗い流すこと
となります。この中で最も重要な対策は何でしょうか。
それは、「手指のウイルスを洗い流すこと」、すなわち “手洗い” です。
手や指に付着しているウイルスの数は、流水による15秒の手洗いだけで1/100に、石鹸やハンドソープで10秒もみ洗いし、流水で15秒すすぐと1万分の1に減らせると言われています。手洗いの後、さらに消毒液を使用する必要はありません。アルコール消毒は、あくまですぐに手洗いができない状況での代替手段なのです。アルコールとは、ウイルスの膜を破壊することで無毒化するものです。使う場合は濃度70%以上95%以下のエタノールを用いましょう。机やドアノブなどの身の回り品に使用することも有効であり、アルコール以外にも熱湯や塩素系漂白剤、洗剤、次亜塩素酸水など使用できます。
(ただし、手指などに用いる場合は人体への安全性が確認された「医薬品・医薬部外品」と書かれたアルコールのみを使用しましょう)
また、感染しにくい環境づくりにも気を配ってみましょう。
こまめに部屋の換気を行い、ウイルスの微粒子を室外に排出することが必要です。窓を使った換気を行う場合、風の流れができるよう2方向の窓を30分に1回以上、数分間全開にしましょう。「湿度」も実は感染対策に関係しています。気管の水分量が減ると、気道表面に存在する線毛(ホウキのようにウイルスを排除してくれます)の動きが低下します。加湿器によって、線毛がきちんと機能してくれる40%~60%の湿度を保てるようにしましょう。
最後に、日頃の体調管理も免疫力に繋がります。規則正しい食事と睡眠を取り、体調が悪い日は無理せず早めの休養を取るようにしましょう。