平和台病院予防医療センターにて、全身のがん検査を可能とするDWIBS検査を2023年9月より開始いたします。
DWIBS(ドゥイブス)とは
Diffusion‐weighted Whole body Imaging with Background Suppression(背景抑制全身拡散強調画像)の略で、一言でいってMRIを用いて頭から骨盤部を含む全身のがんを描出することができる撮影のことです。日本人の医師によって開発をされたという経緯を持つ、新しい検査でもあります。
DWIBS(ドゥイブス)とPET‐CT
DWIBSは全身のがん検査ということもありPET‐CTとよく比較をされることがあります。確かに全身を一度に撮影をするという点では同じなのですが、検査前の処置の有無や検査時間などの違いがあります。また特筆すべきはDWIBSの方が負担が非常に低いというところです。以下に両者の特徴をまとめました。
DWIBS
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PET-CT
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検査薬剤
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なし
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放射性医薬品の投与あり
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検査前の食事制限
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なし
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検査前絶食あり
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検査前の処置
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なし
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検査薬剤投与後安静1時間
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検査後の処置
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なし
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検査後3時間待機
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検査時間
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30~40分程度
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検査薬剤投与から3時間程度
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放射線被ばく
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なし
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あり
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検査を受けられない方
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ペースメーカーや体内金属を留置している方、閉所恐怖症の方
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糖尿病の方や腎不全の方
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DWIBSが得意とする疾患
DWIBSでは全身の幅広いがん検査を可能としていますが、特に尿路系がん(腎臓・尿管・膀胱・前立腺)の描出を得意としています。また、炎症性疾患などがん以外の疾患の描出をすることも可能です。一方で胃がんや肺がんの描出にはやや不向きとされているため、胃内視鏡検査や胃透視検査(バリウム)や胸マルチスライスCT検査の併用をお勧めいたします。

